ハリネズミの子宮疾患
お久しぶりです。
院長の日下です。
今回は今ブームの兆しがあるハリネズミについてお話しします。
一見全身が針に覆われていて痛そうな見た目ですが、慣れれば針は立てずに撫でさせてくれ、
懐きます。
そんなハリネズミですが、病気が多いのも事実。
皮膚の病気、歯の病気、胃腸の病気、生殖器の病気、神経の病気など様々な病気をします。
今回は子宮の病気についてです。
女の子で血尿の様なものが陰部から出ているということで気付くことが多いです。
このような場合は尿検査、超音波検査、レントゲン検査をして原因を突き止めていきます。
ハリネズミの検査には麻酔が必要なことも多いのでよく相談します。
こちらがレントゲン写真です。腹部に腫大した臓器が確認できます。

この子は血尿といことで来院されましたが、子宮疾患ということですぐに手術を行いました。
その写真がこちらです。



腫大した子宮に血液が溜まっていました。
放っておくと子宮が破裂したり、出血が続き貧血になり命に関わるので早めの対処が必要です。
基本的には手術が必要な病気です。
摘出した子宮は病理検査をし、子宮内膜過形成でした。
その他にも子宮蓄膿症、子宮腺癌などもあるので調べてみないと分かりません。
血尿には膀胱炎、結石などの原因もあるので慎重に鑑別しなければなりません。
とにかく、血尿などが見られた際はすぐに来院ください。
by kusakavet | 2015-05-27 11:18 | 動物病院